私の家づくりの原点 ― 大工時代の経験から
家づくりの仕事に携わっていると、「なぜそこまで現場を大切にするのですか?」と聞かれることがあります。
その答えは、とてもシンプルで、私自身が大工として現場に立っていた経験があるからです。
若い頃、私は大工として毎日現場に通い、木に触れ、道具を使い、先輩職人さんの背中を見ながら仕事を覚えてきました。
図面通りにつくることの難しさ、少しの納まりの違いが仕上がりや使い勝手に大きく影響すること。
そして何より、家は人の手でつくられているという当たり前だけれど大切なことを、身をもって学びました。
現場では、きれいごとだけでは済まない場面も多くあります。
天候に左右される日もあれば、「どう納めるのが一番いいか」を大工同士で何度も話し合うこともありました。その一つひとつの積み重ねが、完成したときの安心感や住み心地につながっていくことを、当時の私は感覚的に理解していたように思います。
今、工務店として家づくりに向き合う立場になってからも、その感覚は変わっていません。
図面を見るときも、打ち合わせをするときも、「この納まりは現場でどうつくるだろう」「大工さんは無理なく、気持ちよく仕事ができるだろうか」そんな視点が、自然と頭に浮かびます。
だからこそ私たちは、大工さんや職人さんとの関係性、現場でのコミュニケーション、顔が見える家づくりをとても大切にしています。
上棟式や業者さんとの顔合わせを毎回行っているのも、単なる儀式ではなく、この家をつくるチームとして、同じ方向を向くための大切な時間だと考えているからです。
大工時代の経験は、決して昔話ではありません。
今の私たちの家づくりの根っこに、確かに生きています。
なお、私たちは「リアルアメリカの家」にこだわった家づくりを行っていますが、見た目やデザインだけを追いかけているわけではありません。
その根本にあるのは、大工として現場に立ってきた経験や、職人さんと一緒に家をつくってきた時間の中で育まれてきた想いです。
リアルアメリカという世界観も、その想いを大切にし続けた先に、自然と行き着いた、私たちバウハウスの「ひとつの答え」だと考えています。



※ 写真は、私が大工時代に「バイブル」のように大切にしていた本たちです。
今のように、分からないことをすぐインターネットで調べられる時代ではなく、納まりや考え方、手順を一つひとつ本で調べ、何度も読み返しながら現場に向かっていました。
『大工作業の実技』や『木造建築の技術』『大工道具』『木取りと墨付け』など、どれも当時の私にとっては欠かせない教科書であり、仕事の支えでした。
ページをめくりながら悩み、考え、現場で試してきた時間は、今の家づくりの原点そのものだと感じています。
これからも、図面の中だけで完結しない、現場を知っている工務店だからこそできる家づくりを、一棟一棟、丁寧に続けていきたいと思います。
代表取締役
谷分 道彦
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